ドッグフードといえばカリカリのイメージですが、ウェットタイプのドッグフードも根強い人気ですよね。
ドライフードに比べて食いつきが良いので、私も時々ふりかけ代わりに使用しています。
でもウェットフードや半生タイプのドッグフードは水分量が多く、ドライフードに比べてどうしても傷みやすくなっています。
そのため、ドライフードよりも多くの保存料を使用したり、添加物がたくさん使用されるなど、安全性に疑問もあります。
食いつきが良いから、食の細いわんちゃんや食欲が落ちた時などにはとても便利で使い勝手がいいのですが、愛犬が口にするものですから体に悪いものは与えたくありませんよね。
そこで今回は、ウェットフードや半生タイプのドッグフードのメリット・デメリットをまとめ、安心して与えられるウェットフードってあるのかな?という疑問について調べてみました!
一度開封したけど一日で食べきれない!という場合の保存方法についてもまとめてみたので、ウェットフードを与える際の参考にしてみてくださいね♪
目次
ウェットフードや半生フードはドライフードと何が違うの?
まずはドライフードとウェットフードと半生フードの違いを見てみましょう!
ペットフード公正取引協議会より引用
ドライフード 製品水分10%程度以下のフード。水分含有量が13%以上では、カビが生えたりするので12%以下に保つ必要があり、安全性を配慮して多くは水分含有量10%以下の表示をしています。 セミモイストフード 製品水分25~35%程度のフード。発泡していないフードで、品質保持の為に砂糖や防カビ剤等の添加物を使用。水分保持のために湿潤調整剤を使用します。 ソフトドライフード 製品水分25~35%程度のフード。発泡しているフードで、品質保持の為に酸や防カビ剤等の添加物を使用。水分保持のために湿潤調整剤を使用します ウエットフード 水分75%程度のフード。品質保持の為に殺菌工程を経て、密封容器に充填します。密封容器には、缶詰、アルミトレーやレトルトパウチ等が使用されます。
ということで、水分量の違いで名称が変わるのですね~!
半生タイプには上の「セミモイストフード」と「ソフトドライフード」の二種類があり、違いは発泡の有無。
セミモイストフードは無発砲なので、粘土のような硬さのある密度の高いフードですが、ソフトドライフードはカリカリのドライフードをそのまま柔らかくしたようなフードです。
しかし最近ではこれらの性質を複合したようなドッグフードも発売されていますので、明確な差はなくなってきましたね。
ウェットフードは水分量が多く、とても柔らかいため、多くは缶詰やパウチで販売されています。
この中でも特に気をつけたいのが「セミモイストフード」と「ソフトドライフード」の半生タイプ。
上記でも添加物や湿潤調整剤を使用している旨がはっきり明記されていますね。
ドッグフードの水分量を半生に保つためには、プロビレングリコールなど毒性のある保湿剤を使っているものがほとんどです。
こちらの記事で添加物について触れているので、興味がある方はどうぞ。
もちろんドライフードやウェットフードにも添加物がたくさん使用されているドッグフードはたくさんあります。
逆に、半生タイプのドッグフードの中には、添加物を使用しないで製造されているものも少なからず存在します。
ですので、ドッグフードを選ぶ際はどのタイプでもきちんと選定すれば、安全性に問題のないドッグフードを愛犬に与えられますので安心してください(^^)
ウェットフードや半生タイプのメリット・デメリット
では実際にウェット系のフードを与えた際に起きるメリットとデメリットをまとめてみました!
メリット | ||||||||
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やはり一番のメリットは「食いつきがいい」ことではないでしょうか。
わが家もそうですが、カリカリだけではなかなか食べないわんちゃんのトッピングに使用しているという人も多いのでは?
また、結石症などで特に水分を摂取したい時や、歯周病で歯が痛くてドライフードが食べられない時などにも重宝しますね。
ほぼ水分のウェットフードは消化しやすいので、病気で食欲が落ちた時などにも良いですよ。
では、デメリットも見てみましょう。
デメリット | ||||||||
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添加物に関してはドッグフードをしっかり選べばクリアできる問題ですが、それ以外にもデメリットはたくさんあります。
柔らかいフードは歯に付着しやすく、毎日歯磨きをしないとすぐに歯石になってしまいます。また、噛む力を必要としないので、あごの衰えも心配ですね。
また水分量が多いことから、gあたりのカロリーが低く、ウェットフードだけでまかなおうとすると、それだけ多くの量を食べなければいけません。
ウェットフードはドライフードに比べて割高なこともあり、それだけ食費も多くかかります。
一度開封したら冷蔵庫に保存して早めに食べなければいけないなど、ウェットフードはドライフードよりも取り扱いに気をつける点が多いのも特徴です。
保管するにもまとめ買いするとけっこう場所をとってしまいますね。
以上のことから、健康上問題がなければウェットフードは主食ではなく、トッピング程度の使用に抑えておくのが良さそうです。
おすすめの無添加半生タイプのドッグフード
市販されている半生タイプのドッグフードはほとんどが保湿剤や保存料を使用していますので、あまりおすすめできません。
しかし少ないながら無添加の半生フードがありましたので、いくつかご紹介したいと思います。
北の極 セミモイストフードEZOエーゾー
エゾシカの生肉と新鮮な国産野菜を使用したドッグフードです。
高タンパク・低脂肪のエゾシカ肉使用でアレルギーに配慮しています(玄米・大麦使用のため、穀物アレルギーの場合は注意が必要です)
ハンターから直接購入しているため、新鮮な鹿肉を二日以上かけて血抜き、熟成させてドッグフードへと加工しています。
エゾシカは必須脂肪酸やアミノ酸、ビタミン、ミネラルが豊富で、お肉では珍しい、DHAやCLA(共役リノール酸)をバランスよく含んでおり、レトルト処理(加圧加熱殺菌処理)方法により、無添加のセミモイストフードの品質の維持を実現させました!
ただしこのEZOは総合栄養食ではありませんので、与える際には注意してください。
というのも、北の極は無添加を貫いているので、栄養添加目的のビタミン剤などの添加もしていないのです。
北の極製品は私もよくおやつにジャーキーを購入していますが、原材料が肉だけなので、私も実際に興味本位で食べたことがあるのですが、普通においしかったです(笑)
臭みもなく、噛めば噛むほど肉のうまみが出るんですよね…これがドッグフードになってるんだから、おいしいに違いないですね(^^)
総合栄養食ではないので毎日のフードには適しませんが、食欲の落ちた時などにはおすすめです♪
国産無添加 セミモイストフード EZO エーゾー 1kg【犬/ドッグフード/半生…
Ziwi Peak (ジウィピーク)
生肉・内臓・魚介類が98%を占める、超肉食系ドッグフードです。
エアドライ製法により、原材料に含まれるたんぱく質、ビタミン、栄養素、酵素が損なわれるのを最低限に抑えることができるため、より生肉食に近い栄養素を摂取できます。
関節サプリメントなどでお馴染みの緑イ貝が使用されているので、たくさん運動するわんちゃんやシニア犬にもおすすめです。
ほぼ肉なので、カロリーはかなり高めです。そのため、少量で十分な栄養を摂取できますので、与えすぎに注意して摂取量をしっかり守らないと肥満になる恐れも…(^^;)
総合栄養食なので主食にできますが、ジャーキー代わりにおやつとして使用するのも良いですね♪
少量の小分けパックも販売されていますよ~!
半生というよりジャーキーに近い形態のドッグフードですので、おやつ好きのわんちゃんなら食いつきの良さも抜群ですね(^^)
このジウィピークは保存方法によってはカビが発生しやすくなるので、湿気の少ない冷暗所での常温保存で、早めに食べきってくださいね。(冷蔵庫保存は結露によってカビが発生しやすくなるのでおすすめしません)
Ziwi Peak (ジウィピーク) エアドライ・ドッグフード NZグラスフェッ…
おすすめの無添加ウェットフード
ウェットフードは缶詰やパウチが主流です。
比較的短期間で消費することが前提なので、半生タイプと比べると無添加のものも多いですね。
その中でもおすすめのウェットフードをいくつか紹介していきたいと思います♪
ブッチ
まるでハムのような見た目ですが、ブッチはれっきとしたドッグフードなんです♪
食べる分だけカットして与える、珍しい形態ですね。
生肉と同じ70%の水分含有度に調整しているので、消化しやすく食いつきも非常に良いとの評判です(^^)
原材料ももちろんこだわりのヒューマングレード!ニュージーランドの第一次産業省による厳格な検査をクリアした生産農家から供給される新鮮な原材料を、その日のうちに加工しています。
ニュージーランドは環境規制が世界一厳しいと言われています。
その工場で生産されているので、安心感がありますね!
ウェットフードを主食にするにはかなりの費用がかかりますが、ブッチは比較的続けやすいのも嬉しいです(それでもドライフードよりはお高めになりますが…)
多きめの物を購入して、小分け冷凍保存がおすすめです!
ブッチは現在三種類が販売されていますが、初回限定のトライアルセットならお安くすべての味が試せますよ!
食いつきも試せるので、まずはトライアルセットでお気に入りを見つけてくださいね♪
プレイアーデン
世界で最も審査が厳しいドイツのBio認証機関が認定した、農薬や化学肥料を一切使用していないオーガニック食材だけを使用したドッグフードです。
また、鶏や牛などの食肉も、有機飼料だけで育てられた精肉だけを使用しています。
肉と臓器の含有物が94~95%以上を占めるプレイアーデンは、蓋を開けた瞬間、肉の芳しい香りが広がりますよ~(^^)
ラインナップはチキン、ドイツ牛、ドイツ豚、七面鳥、野うさぎの五種類。
内、ドイツ牛と七面鳥はグレインフリーですので、穀物アレルギーのわんちゃんにも。
健康なわんちゃんには味の好みで選ぶ他、飽きやアレルギー対策としてローテーションを組むのもおすすめです♪
ニュートライプ
「トライプ」とは反すう動物(牛、羊、鹿など)の第4胃の事です。
反すう動物の食べたものが第1~3の胃を通過する際、アミノ酸、消化酵素、乳酸菌、高品質なビタミン、ミネラルなど、犬に欠かせない栄養素が作られます。
そうして消化が進み、吸収率の高い栄養素が入った4番目の胃を丸ごと刻んだものがトライプです。
日本ではあまりなじみがありませんが、ヨーロッパのブリーダーの間では「犬の健康食」として絶大な信頼を得ています。
臭いがかなり独特ですが、そこが犬にはそそるようですね(^^;)
ラインナップはチキン&グリーントライプ、ビーフ&グリーントライプ、ダック&グリーントライプ、サーモン&グリーントライプ、カンガルー&グリーントライプがあります。
また、ニュートライプには「ピュア」シリーズが仲間入りし、この他にラムやウナギなども。
ちなみにグリーントライプの「グリーン」は、緑という意味ではなく「加工をしていない無漂白のトライプ」という意味です。
この品質のものでは比較的安い価格なので、コスパも良く続けやすいのも嬉しいですね(^^)
ニュートライプ チキン&グリーントライプ 185g 【NUTRIPE ウエット …
ウェットフードの保存方法
未開封のウェットフードは常温での長期保存が可能ですが、一度開封するとすぐに劣化が始まります。
ウェットフードは水分量が多く、酸化しやすいため、開封後は冷蔵庫に入れてなるべく当日中に 使い切りましょう。
とはいえ、なかなかひとつ開けるとぴったりなくなるなんてこと、あまりありませんよね(^^;)
酸化したフードは風味が飛んでしまって食欲が落ちるだけでなく、雑菌が繁殖しやすい状態ですので、そうならないために開封後のウェットフードは適切な方法で保存しましょう。
密閉容器に移してから保存する
やりがちなのが、「缶詰をそのまま冷蔵庫で保管する」こと。
このままだと缶に付着している雑菌がフードの中で繁殖してしまいますので、必ずタッパーなどの清潔な密閉容器に移し替えてから冷蔵庫に入れましょう。
このような真空ストッカーがひとつあると酸化も大幅に遅らせることができるので、ウェットフードを与える際は常備したいですね!
小分けにして冷凍保存する
缶詰によっては冷凍不可のものもありますので、必ず注意書きをよく読んでから実行してくださいね。
冷凍可能のものでしたら、一食分ずつ小分けにしてラップに包み、冷凍保存するのもひとつの方法です。
冷蔵保存よりも日持ちがしますし、一度分けたら毎回取り分ける必要がないので楽ちんです♪
解凍は必ず自然解凍で!レンチンすると栄養素が壊れる恐れもありますので(^^;)
しかし長く保存しすぎるとやはり劣化しますし、味も悪くなります。
冷凍でも一か月以内に食べきりましょう。
食べ残したものは破棄しましょう
一度わんちゃんが口を付けてしまったものは、もったいないですが残っても次に回したりせずに処分してください。
人間もそうですが、たとえ毎日歯磨きをしていても、口の中にはたくさんの菌がいます。
その菌がフードの中で繁殖してしまいますので、30分経っても残っているフードは思い切って破棄しましょう。
まとめ
ウェットフードや半生タイプのドッグフードは、それぞれ良い面と悪い面があります。
良い面は
- 食いつきが良い
- 水分を多く摂取できる
- 歯が弱っていても食べやすい
- 消化しやすい
悪い面は
- 歯垢や歯石がつきやすい
- コスパが悪い
- 添加物が多い
- 保存に手間がかかる
- かさ張る(食べる量が多い)
と、ややデメリットが多い印象ですが、うまく取り入れると非常に心強いフードなんですね。
特に食の細いわんちゃんや病気の時などにはお世話になることが多いです。
主食にするには栄養や経済面ではなかなか難しいかもしれませんが、日々の食事の中に上手に取り入れてみてくださいね(^^)