人はどんな理由で犬と生活をともにするのでしょうか?
癒しを求めて?
狩猟の相棒として?
生活の補助のため?
現代に生きる犬たちは様々な理由で人とともに生きていますが、古くは縄文時代からパートナーとして飼われていたそうです。
狩猟犬や介助犬など、はっきりとした目的をもって飼育されている犬もいますが、大半は「家族の一員」として飼われているのではないでしょうか。
私も子供の頃は犬を家で飼うことができず、友人の家で飼っているわんちゃんが羨ましくて、何度も遊びに行きました(笑)
だけど実際に犬を飼うことは、想像以上に大変なことです。
子供にせがまれたからクリスマスプレゼントに犬を飼い始めたが、結局世話をするのは親の役目…な~んてのはよくある話。
だからこそ、安易に犬を飼う選択をする前に、考えてほしいことがあります。
目次
犬を手放す理由とは
犬や猫が一年間に殺処分される数をご存知ですか?
なんと
8万頭
を超えているんです。
飼えなくなったからと持ち込まれるだけではありませんが、あまりにも異常な数だと思いませんか?
もちろん飼えなくなれば、きちんと里親を探す人も多いです。
今も里親募集掲示板は大賑わいですね。
しかし、私はこの賑わいすらも違和感があります。
なぜ、簡単に犬を手放すの?
「簡単に」と言えば怒る人もいるでしょう。
例えば里親を探す理由が
- 子供が生まれたが、その子が重度の犬アレルギーだった
- 飼い主が亡くなった
- 家が火事に遭い、住居も金銭的余裕もなくなった
などであれば、それはどうしようもないことで、里親探しが精いっぱいの愛情だと思います。
しかし中には
- 家を出るので世話ができない
- 犬が病気になってお金がない
- よく吠えるので苦情がきた
といった理由で手放す人もいるのです。
これこそ「安易に犬を飼った」からこそ起きた悲劇だと思います。
例えば自分の子供を
- 引っ越すことになって
- 子供が病気になってお金も時間もかかるようになり
- はしゃぎまわる音がうるさい!と下の住人とトラブルになった
からといって、施設に入れようとする親が、はたしてどれほどいるでしょうか?
大事なかわいい我が子、何があっても守ってあげようと思うのが親心ですよね。
犬を飼うときも相応の覚悟と知識があれば、簡単に手放すという選択はなくなることでしょう。
犬を飼う前に知っておきたい6つのこと
犬は10年以上生きる
犬種にもよりますが、犬の寿命は平均13年ほどです。
特に小型犬はそれ以上に長生きする傾向があります。
ちなみに私が見た最高齢は24歳でした。
これほど長生きすると、飼い主にも様々な環境の変化が訪れます。
引っ越しや出産もあるでしょう。
だからこそ、何が起きてもこの寿命を全うするまで飼い続けるという心構えが必要です。
生活にたくさんの制限ができる
犬を飼うと、生活スタイルを改める必要があるでしょう。
少し早起きして散歩に行ったり、食事やトイレの世話、病院に連れて行ったりする機会も意外と多いです。
もちろん長時間留守にすることもできません。
旅行に行くにも様々な条件をクリアしなければなりません。
たくさんの制限がかかる中でも、犬ファーストな生活ができますか?
お金がかかる
犬を飼うと、たくさんのお金がかかります。
毎月必要な固定費にはドックフードやペットシーツ、犬種によっては美容代など。
加えてワクチン接種、フィラリア症予防薬やノミ予防薬などの固定医療費。
何より一番お金がかかるのは治療費です。
動物病院は自由診療のため、必要な費用は病院によって異なりますが、ひとたび病気になれば数十万飛んで行くことも少なくありません。
高額になればなるほど、病院からも説明があって払える範囲内で治療方針を決めたりするのですが、命にかかわることですから、できるなら最良の治療を受けさせたいですね。
(余談ですが、深夜の救急医療センターに駆け込む際にはクレジットカードが必要です…理由は言わずもがな)
体力がいる
「小型犬は散歩がいらない」という人もいますが、それは真っ赤なウソ。絶対に真に受けないでください。
たとえチワワであっても散歩は必要です。
大型犬になれば、毎日一時間×2は散歩に費やしたいところ。
わんちゃんはお散歩が大好きな生き物です。日光に当たることも健康にとても大事なこと。
夏場は日が昇るくらいの早朝と夕方以降に。
冬場は日があるうちに。
自身の健康にもつながりますよ。
犬と向き合う時間がとれる
犬は群れで暮らす生き物です。
ただ淡々と世話をするだけでは、信頼関係を築くのは難しいでしょう。
毎日スキンシップをしたり一緒に遊んで、たくさん話しかけてあげてください。
犬が飼い主をリーダーと認めてくれたら、人も犬もぐんと生活しやすくなります。
しつけをする時間も必要です。
これもまた、信頼関係がないとうまくいきません。
基本的なトイレのしつけも、三日でできる子もいれば一か月たっても失敗しちゃう子もいます。
さらには「問題行動」と呼ばれる、人にとって好ましくない犬の行動を矯正するためのしつけはさらに大変です。
具体的には「気に食わないと噛む」「電話が鳴ると吠える」「物を破壊する」など。
これらを直すためには、正しい知識と根気が必要になるでしょう。
どれだけしつけを頑張ってても、信頼関係がないと犬はいうことを聞いてくれません。
誰だって、都合のいい時だけ人をこき使ってくる上司の言うことなんて、聞きたくないですよね(笑)
犬はきれいじゃない
犬は動くぬいぐるみではありません。
うんちもおしっこもします。
時に散歩先でノミやダニのお土産を持って帰ります。
定期的にシャンプーしなければ臭います。獣臭いです。
病気になれば家じゅう臭いが取れません。自分も臭います(笑)
本やインスタに載せているのはきれいにセットされた最高の一枚なだけです。これを維持するのには日々の努力が必要なのです。
まとめ
今回は必要最低限知っておいてほしい現実だけをまとめましたが、実際考えなければいけないことはもっとたくさんあります。
家族として迎えたわんちゃんを手放すことは、お互いとても悲しいことです。
ペットとして犬を飼う前に、家族でじっくり話し合って、最良の環境で迎えてあげてくださいね。